「靴の脱ぎ方でその人の意識のレベルがわかる」という話は、アランの「深呼吸の時間」(宝島社)にも掲載されています。

靴の話に続いて紹介されるのが、鈴木大拙のエピソード。

「一杯のお茶を正しく振る舞うことができれば、何事も正しくできる」。
つまり、調和や美は、日常のあらゆることを熟慮のうえに行うことからも、生み出すことができるのです。

西洋に禅を広めた鈴木老師を知る人から、こんな言葉を聞きました。
「老師がなさること、すべてが瞑想そのものだった」と。
彼は言っていました。
「老師がりんごを食べているところを見たことがあるんです。ゴミひとつ出さずに、まるで彫刻を彫るかのように、きれいに芯まで食べていました。それ自体がまるで芸術作品のようだったんですよ」

アランは「日々の小さな行いによって、天国に近づくこともできれば、遠ざかってしまうこともあります」と説きます。

多忙な生活の中では、すべての行いを律することはむずかしいのですが、食事のときには気をつけたいものです。

「体脂肪計タニタの社員食堂」がベストセラーとなり、一般向けにタニタの食堂が丸の内にオープンしました。
本に載っているのと同じメニューが出されると同時に、テーブルにはタニタ製のタイマーが置いてあるそうです。

タニタが提唱するのは1食20分間。
ためしに自宅で、一人で食べるときにタイマーを20分にセットしてみたのですが、かなりゆっくりしたペースで食べないといけません。
誰も見ていないからといって、雑な食べ方をしていては20分もかかりません。

鈴木大拙の境地にはほど遠いのですが、タイマーを使いながら、食事を天国へ近づく手段へとしていきたいものです。

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